探偵!ナイトスクープ ロケの全て

西田敏行様、探偵の皆様
こんにちは。僕は立派な大人になるために日々受験勉強に精を出す小学5年生の男の子です。僕は、スキューバダイビングが大好きです。小学3年生の時から潜っています。僕のお母さんのお姉さんが奄美大島でダイビングサービスをしているので、
お年玉やクリスマスプレゼントも全て我慢してお小遣いをためて奄美大島に潜りに行きます。
昨年の秋に奄美大島の倉崎ビーチという所でダイビングしました。色とりどりの魚がたくさんいる綺麗なビーチです。大きな台風14号が来た後でした。なんと海の中に小さいお地蔵さんがいました。まるで最初からそこにあったように、岩の窪みにスッポリとはまって座っていました。
最初に見た時はビックリしました。お腹を少しケガしているようでちょっとかわいそうでした。
そして、今年の11月にまた奄美大島に潜りに行きました。なんとまだあのお地蔵さんがいるではないですか。
僕は大阪に帰ってからも、あの仏像の事が気になって勉強もできません。
あの仏像はどこからやって来たんでしょう。何であの場所に座っているんでしょうか。誰の持ち物だったんでしょうか。どうして、みんなほったらかしにしてるんでしょうか。せめて、なんとか海の中で幸せに暮らせるように、探偵さんの力で供養をしてあげてほしいと思います。このままだと受験勉強どころではありません。
探偵さん、よろしくお願いします。

私(成瀬 永津子)の妹の子供、つまり甥の匡(たすく)は小学5年生、タックンはダイビングが大好き。スクーバレンジャーからジュニアオープンウォーターダイバーになりガンガン潜っています。

昨年の暮、タックンはあの関西での超人気番組「探偵ナイトスクープ」にこのような手紙を書きました。

この思いがナイトスクープのスタッフの目にとまりました。

2007年1月12日と13日は探偵さんでダイビングの出来る石田 靖さんのスケジュールが空いているとのこと。妹も仕事をなんとかダンドリ付けてタックンも学校と塾を休み、1/12 伊丹〜沖縄〜奄美とたくさん飛行機に乗ってご一行様奄美入りです。(伊丹〜奄美の直行便より2時間早く奄美に到着できるんです)

1/12 奄美でのロケが始まりました。ショップ前のビーチです。我々はこの時点でまだタックンには会っていませんでした。タックンとの対面はこの後にこのビーチで。
対面の後はすぐに仏像探しへ。
倉崎ビーチの仏像さんポイントは通常はビーチからエントリーしますが、撮影機材の関係上ボートでGO!
さあ、エントリー前の準備です。タックンと靖さんは水中会話装置(DIVELINK)のフルフェイスマスクです。慣れないと非常に使いにくいようです。タックン、少しプレッシャー?
いやいや、たいしたもんです。大人が心配する必要もありません。二人で仲良くエントリー。
さあ、仏像さんはあるんでしょうか〜?
発見しました。それにしてもこの日の倉前ビーチは濁っていました。水中会話装置は最初に発する言葉は聞こえず、途切れた次の言葉から聞こえます。「え〜っと、こんにちは」と言うと「こんにちは」だけが聞こえます。だから言いたい言葉の前に「え〜っと」をつけなければいけません。なかなか声の録音は難しいようです。
すぐにショップに戻りショップ内で撮影。何故か茉倫も登場。この時の映像は放送されましたね。さあ、今から龍郷町役場を訪ねる事になりました。きっと役場も大騒ぎになったことでしょう。
そして役場から戻って来たらすぐにもう一度仏像を見に行く事に。今度は手にとってみて色々調べてみることになりました。
藻の付いた仏像さんを綺麗にするためにハケと布を持ってエントリーです。
二人で一生懸命に仏像さんを磨きました。きっと喜んでもらったと思います,,,
綺麗になった仏像さんを靖さんが写真を撮りました。九州国立博物館の主任研究員の楠井隆志様に写真を送り鑑定していただきました。ちなみに靖さんの水中写真の腕前はなかなかのもんです。
第一日目のロケは終了です。夕食は、みんなでOHANAへ。スタッフの皆様、ご馳走様でした。
その後はカレッタハウスのバー「ONE」へ。私達は仕事もまだあったので行きませんでしたが、ナイトスクープが始まる23:15まで焼酎を飲んで楽しまれたようです。
1/13(土)9時すぎにロケ開始です。
鑑定の結果を電話で聞きました。タックンの希望はどうしたいの?「供養したいです」と言うことで・・・
ん?な、なんと。左の撮影をしている間、よいこ前のビーチにひたすら祈るお坊さんが。絵になる光景です,,,
そうです。潜れるお坊さんの三浦和浩住職です。
大阪府池田市の法華宗(本門流)妙龍教会住職様です。
もちろん何も知らなかったタックンはびっくり!
ウエットスーツの上にケサを着て準備開始です。
船の上には何故か見慣れない物が,,,
住職と靖さん、タックンが座る座ぶとんです。ウエイト入りの座ぶとんは、エキジットの時水分を含んでどんなに重たかったことか〜〜。
今日の奄美は寒かった〜。どんどん北風が強くなり倉崎は荒れ模様。子供のタックンやケサを着た住職が潜るには、ちょっとハードかも。
さあ、気合いを入れて供養に出発です。水面は波高し。
まずは海底のセッテイングです。ちょっと、いや大分と時間がかかりました。が立派に完成。
ん?何で浮かないの?と思う方。ダイバーならおわかりですね。全ての物には一つずつウエイトを付けました。
セッティング終了。日本初?世界初?かどうかはわかりませんが、海中供養が始まりました。ボートの上で聞いていた我々にもお坊さんのお経ははっきり聞こえました。水面は荒れてましたが、水中は穏やか。透明度も昨日よりは良かったようです。この写真は奄美の地元新聞ニ紙にも掲載されました。
無事に終了!
けどロケは長引いたので寒さも倍増。住職様、お疲れさまでした。そして、タックン。本当に良く頑張りました。子供だったら「もう止める〜!」と言ってもおかしくない天候。きっと立派な大人になるよ。
中学受験もその根性があれば絶対に大丈夫。

靖さん、三浦住職様、探偵ナイトスクープのスタッフの皆様、タックン、ゆきちゃん、お疲れさまでした。

マリンスポーツ奄美の才さん、撮影ご協力ありがとうございました。

供養をしてあげたいなあというその人の気持ちが大切。その気持ちに答えるのが我々の仕事ですとおっしゃた三浦住職様。

我々も、潜りたいなあと純粋に思っている人のために少しでもお手伝いができればという初心の気持ちに帰って

今年も一年がんばります!

p.s もっともっと詳しく話しを聞きたい方は、是非奄美に来て下さいね。